読まないと人生損する小説TOP5

LIFE HACK

私は本が大好きです。小説を好んで読みます。小説のジャンルは雑食ですが、推理小説SF小説に偏っている傾向があります。歴史小説は食わず嫌いの側面もありますが、読みづらい印象が台頭していてあまり手を付けていません。また恋愛モノや学園モノは苦手で、ゲームが大好きな割には冒険小説はあまり読みません。

そんな私ですが、2010年以降に読んだ本にはほぼ書評を残すことを習慣づけています。利用サービスは「読書メーター」です。

本の世界って、自分の頭の隅に残り続けるんですよね。読了後数年経ち、忘れているように見えても、書評を読み返すことで当時の気持ちがありありと蘇ってくる。読書をしたことで得た経験や、知識は自分の財産だと思うんです。それを風化させることなく、積み重ねておきたいと思って始めた習慣ですが、8年経った今は読了後の書評も読書とワンセットで考えるようになりました。

私の読書人生で印象に残った小説TOP5

さて、偏向的な読書家である私が、このたび読書についてブログの記事を書きたいと考えたときに思いついたのが、これまで読んだ中で印象に残った小説の紹介でした。私はこれまで読んだ中で、特に素晴らしいと感じた小説の「マイランキング」を作成しています。より素晴らしいと感じた小説に出会えれば、そのランキングに食い込み、これまでランクインしていた小説が選外になるというしくみです。悲しいことに、ここしばらくは素晴らしいと感じる小説に出会えていないのですが…。

読書家って、本に対してこだわりがあるゆえに、どうしても自分の好みに偏った作家や、ジャンルばかり選んでしまうものですよね。宜しければ、こちらを参考に新しい小説に手を伸ばしてみてください。後悔はさせないと思います!

第5位:東野圭吾「秘密

 

嗚咽を漏らしながら、涙が止まりませんでした。夫婦それぞれの心理描写が、心を抉られるように鋭くて、読むのが辛くおもえる程です。ふたりはどういう選択するのが正しかったのか、幾ら考えても答えは出ません。娘として新たな人生を歩んでいく妻の後ろ姿を見て、焦燥や孤独を感じながらも、認める決意をした平介。それに呼応し、一生の決断をした直子。かつて、人生に一度の華やかな晴れ姿で、自らの妻として隣にいた女性。それがよもや、今度は父として、共にバージンロードを歩むことになろうとは。運命は、愛する人を二度、奪っていく…。

読書メーター書評より

第5位にランクインしたのは、東野圭吾の「秘密」です。2001年に発売された作品ですが、今もなお著者の代表作として君臨し続けています。

不幸なバスの事故によって妻が亡くなり、一緒にいた娘は辛うじて一命を取り留めます。ところが、意識を取り戻した娘の身体に宿っていたのは、死んだはずの妻でした。この日から、夫と妻は世間に対して「秘密」を抱えながら生きていくことになるのですが、本書のタイトル「秘密」はそれだけではありません。もうひとつの「秘密」を抱えながら生き抜く苦渋の決断に至るまでの経緯、夫婦それぞれの心の機微は圧巻の一言。

悲しいながらも、心がほっこりとあたたまるストーリーです。ぜひ、ご一読ください。

第4位:村上春樹「ねじまき鳥クロニクル

   

かつて自国のために己の命を懸けて懸命に戦い生きた一人の男は「私の本当の人生というものは、敵地の砂漠にある深い井戸の中で終わってしまった」と語りました。深い闇に包まれた井戸の奥底で、ほんの数十秒間の太陽の光の到来だけを待ち望んで生きた数日間は、彼の人生の全てが集約されていました。「人生の真の意義とは、この何十秒かだけ続く光の中に存在するのだ」と。ずっしりと重く、非常に価値のある言葉に胸が打たれます。作者の、解らないのなら解らなくていい、自分の描きたいように描き抜くという姿勢で描かれる物語がたまらなく好きです。

過去と現在、未来の時間を、ギイイイとねじを巻くことによって、さまざまな要素が重なり合い、とても不安定な状態で何とか存在しているものが「今」であり、こちらとあちらの世界を隔てているものはたった一枚の壁だけなのだ。結局のところ、この「今」はこうなるべくして我々がものごとを進めていった上で成り立っている世界なのだ。「もっとひどいことにだってなりえたのだ」枯れた井戸が息を吹き返すような奇跡だって有り得るのだから、捨てたもんじゃない。それに、最終的にはいい仲間に多く出会えて悪くない日々だったとおもうよ。岡田さん。

読書メーター書評より

1997年に発売された村上春樹の3部にわたる長編大作です。村上春樹節炸裂といいますか、村上春樹の原点を余すことなく詰め込んだ作品といえます。逆にいえば、村上春樹に苦手意識をもっている人には拒否反応さえ起こしかねない諸刃の剣です。

村上春樹には今や欠かせない井戸の原点なんじゃないかなと思います。最新作である「騎士団長殺し」にも、井戸は登場しますよね。村上春樹にとって井戸は、終りであり、始まりなんです。物語としては難解な部分も多いですが、主軸は「突然去った妻を取り戻すため、あらゆる困難に立ち向かう僕の物語」となっています。本当に面白いので、ぜひ手に取っていただき、村上春樹ワールドを存分に味わってみてください。

第3位:東野圭吾「白夜行

 

間違いなく傑作。本当に、本当に面白かった。何も無いところに闇は生まれないということ。雪穂もいわば被害者であり、ある最低な人種によりそう人生を捉え、生きるしか出来なくなった不幸な少女であったということ。その少女の唯一の救いは、彼女にとって影の役割を果たす一心同体の少年の存在であり、また彼も同時に被害者なのである。発端の事件から19年という歳月を掛け、彼らを巡る出来事、変化、事件の真相…。この二人が図書館で、世の中に何の疑いを持つことも無く、切り絵で遊びながら笑い合っていた時代はきっと、確かにあった筈なのだ。

読書メーター書評より

第5位でご紹介した「秘密」と並ぶ、またはそれ以上の代表作といえるのがこの「白夜行」です。映像化されているので、読書家でなくともご存知である人も多いことでしょう。この作品は、人間の醜い部分や、残酷な部分を痛いほどに表現した力作です。

被害者の息子である亮司と、容疑者の娘である雪穂。望まないかたちで交錯した彼らは後に別々の人生を歩むこととなりますが、運命のいたずらか、時を経て再度収束を見せることとなります。物語の至るところに張り巡らされた伏線は、幾重ものフィルターを介しながら、細やかに、そして驚きをもって回収されていきます。心を失った人間の悲劇をリアリティーをもって描きつつ、ミステリー作品としても舌を巻くほどの完成度は、まさに傑作。

文庫本としては厚みがありますが、その厚み以上に面白く、飽きさせません。これは一読しなければ人生を損します!

第2位:百田尚樹「永遠の0

 

彼らの尊い犠牲の上に存在している平和だということを、我々は知らなければならない。涙で前が見えなくなった。嗚咽が止まらなかった。日本という国はかつて、こんな国であったのだ。しかし彼らは祖国のため、そこで暮らす愛する人々のため、文字通り必死に戦い抜いたのだ。見捨てることも無く、自暴自棄になることも無く、只ひたすら…。現在の平和は、ただでは無い。戦争は、歴史では無い。忘れてはならないし、語り継いでいくべきことである。読後、「永遠の0」というタイトルの重みが重くのしかかった。

読書メーター書評より

こちらも映画化されていることでご存知の人も多いと思います。私は「永遠の0」を読むまで、ゼロ戦という戦闘機の存在を知らず、あの時代の特攻隊の実像についても詳しく知りませんでした。

終戦して60年後、健太郎が祖父の生涯について調べていくうち、当時の戦争の状況や、その惨状が明らかとなっていきます。現場を知らない将校による人命無視の無謀な作戦に、数多の若い同胞たちの命が散っていく。「娘に会うまでは死ねない。妻との約束を守るために」と心に決めていながら、最後はゼロ戦に乗り込み、命を落とした祖父・宮部久蔵の真意とは…。ぜひ、あなたの目で確かめてみてください。

戦争を経験していない私たちだからこそ、戦争について知るきっかけとなり得る本です。

第1位:貴志祐介「新世界より

   

未来としてよく想像する世界とは全く異なり、むしろ時代が逆行した錯覚を憶える程に平和で長閑な農村を思わせる、一千年後の新世界を舞台とした作品。呪力を操る人々、行き過ぎた管理体制、異形で様々な生態機能を持つ生物たち。描写が非常に綿密で、世界の作り込みの豊かさから、より鮮やかな情景を伴ってわたしたちを物語へ引き込みます。醜い動物たちの挙動が悍ましい程に細かく、独特な金切り声が耳元で聴こえるかのよう。一難去ってまた一難、果たして二人は、恐ろしい程に長い一日の中、生きて帰還することが出来るのでしょうか?

町の安定と秩序を維持するために、子供たちを殺し続ける町が、人間の社会としてまともでしょうか?」次々と明らかになっていく町の異常体制。生まれてくる子供が「天使」か「悪魔」なのか見守り、悪魔に「なり得る可能性が僅かでもあれば」処分され、町の人間の大多数の記憶を操作し、その者が「存在した記憶」を抹消する。はたまた天使であれば、鳥籠の中で彼ら独自の英才教育を施し、偽りの真実で塗り固められた世界しか知らない哀れな大人へと成長したうえで、歴史を繰り返していく。この町は、狂っている。まともなのは、子供だけだ。

人間の支配下におかれたバケネズミたちの反逆劇。「私たちは、獣でも、おまえたちの奴隷でもない。私たちは、人間だ!」法廷での野狐丸の誇り高き宣言が、胸に突き刺さる。呪力を持った人間が、数多の異類たちを虫けらのように捻り潰してきたことで形作られていた圧政。それに何の疑問も持たず読み進めていた私自身が、既に捻じ曲がった体制に毒されていたといえる。早季なら、きっとこの世界を根底から変えることが出来ると確信している。あの悪夢の一日で失われた多くの人間、及びバケネズミたち、奇狼丸、そして野狐丸の魂よ、どうか安らかに。

読書メーター書評より

構想に30年を費やしたといわれる貴志祐介の作家人生で最も魂を注いだ作品。SF小説の中で間違いなく上位に君臨するであろう力作。まず世界観の作り込みが常軌を逸しており、綿密な描写により細かいところまで仔細にイメージが広がり、読み進めるうちに世界の中に自ら降り立ち、彼らとともに冒険をしているような錯覚を受けます。

1,000年後の日本。子どもたちを家畜のように扱う管理体制の下、かりそめの平和は保たれていました。そんな中、とある子どもが禁忌を犯し、見せかけの平和が崩れ始めます。夏祭りの日に起きた大量殺戮。命懸けの鬼ごっこ。そして街に突如現れた悪鬼の正体。バケネズミの目的…。読み進めるうちに明らかとなる「狂った町」は、人間の強欲さが生み出した世界なのかもしれません。

2015年に読了した作品ですが、瞬時に「マイ小説ランキング」TOP1に君臨し、未だこれを超える小説には出会えていません。とても奥深い物語なので、読了後一週間は本の世界から戻ってこれませんでした。必ず夢中になれると約束します。ぜひ一読を。

まとめ

趣味もろ出しなランキングでお送りしましたが、いかがだったでしょうか。電車の中で軽く読める作品や、休憩時間に頭の体操がてら読めるような作品も決して嫌いなわけではありません。ただ、生気を吸い取られるような重く激しい作品のほうが好みなだけです(笑)

今回挙げた小説以外にも、素晴らしい作品には数多く出会ってきました。ただ、最近は魂を揺さぶられるような傑作になかなか出会えず、歯がゆい思いをしています。寝る間を惜しむほど没頭でき、このランキングTOP5を塗り替えるほどの小説に出会えることを願いつつ、これからも読書をたしなんでいきたいと思っています。

大崎 憂

長いサラリーマン生活に終止符を打ち、2018年4月からフリーライターとして活動中。他にリモート秘書、株式投資など。妊活中。趣味はタスク管理と読書とゲーム(グ...

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